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バミリとは?

ふりがな

ばみり

英語表記

Bumili / Bamboo Millimeter

詳細説明

バミリ』は、テレビ業界で使用される特殊な測定単位です。正式名称は「バンブーミリメートル」で、英語では「Bamboo Millimeter」と表記されます。この単位は、主にテレビカメラのレンズの焦点距離を表すために使用されます。

バミリの由来は、かつてテレビカメラのレンズの焦点距離を測定するために竹(bamboo)の棒を使用していたことにあります。1バミリは約0.635mmに相当し、これは1/40インチにほぼ等しい値です。

バミリの主な特徴は以下の通りです:
1. テレビカメラのレンズ焦点距離の標準単位
2. 1バミリ ≈ 0.635mm ≈ 1/40インチ
3. 主に放送用カメラやプロフェッショナル用ビデオカメラで使用
4. 一般的な写真用カメラでは使用されない業界特有の単位

テレビカメラのレンズは、通常バミリ単位で表記されます。例えば:
・標準レンズ:25バミリ(約16mm相当)
・望遠レンズ:50バミリ(約32mm相当)
・広角レンズ:9バミリ(約5.7mm相当)

バミリの使用は、テレビ業界の歴史と深く結びついています。テレビ放送が開始された当初、カメラやレンズの規格が統一されておらず、各メーカーが独自の基準を持っていました。バミリはこの状況を改善し、業界全体で統一された基準を提供するために導入されました。

バミリの重要性は以下の点にあります:
・業界標準としての役割:異なるメーカー間での互換性を確保
・画角の正確な把握:カメラマンが撮影する範囲を即座に理解できる
・機材の選択と準備の効率化:必要なレンズを素早く選定できる
・コミュニケーションの円滑化:業界内での共通言語として機能

しかし、デジタルカメラの普及と共に、バミリの使用は徐々に減少しています。最新のデジタルカメラでは、焦点距離をミリメートル単位で表記することが一般的になってきています。それでも、多くのベテランカメラマンや技術者は依然としてバミリを使用し続けており、業界内での重要性は失われていません。

バミリを正確に理解し使用するには、以下のスキルが必要です:
・バミリとミリメートル、インチの換算能力
・異なる焦点距離による画角の変化の理解
・様々な撮影状況に適したレンズの選択能力
・カメラフォーマット(2/3インチ、1インチなど)とバミリの関係の把握

現在のテレビ業界では、4K・8K等の高解像度化や、バーチャルプロダクション技術の導入など、新しい技術が次々と登場しています。こうした変化の中で、バミリという伝統的な単位がどのように位置づけられていくかは、業界の動向を反映する一つの指標とも言えるでしょう。

テレビ業界における『バミリ』は、単なる測定単位以上の意味を持っています。それは業界の歴史や文化を体現し、プロフェッショナルたちの共通言語として機能する重要な概念なのです。



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